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10月
8

咲-Saki 2 (ヤングガンガンコミックス)

著者/訳者:小林 立

出版社:スクウェア・エニックス( 2007-05-25 )

コミック ( 199 ページ )


麻雀マンガはあまり好きではなかった。
なにしろ麻雀を知らないのである。それでも脱衣麻雀ゲームだと勝ててしまうので不思議だ(爆)。

麻雀マンガに感情移入できないかったのは麻雀を知らない以上に、登場人物たちに感情移入できる要素が少なかったから。
ヤの字とその情婦、悪徳政治家やエリートたちが権力抗争のメタファーとして麻雀をする。さわやかでもないし笑える要素もない。センスもワンダーもホロリとくることもない。第一ほとんどの麻雀マンガは絵が圧倒的に下手だ。マンガを見る目が肥えていないオヤヂの読み物だという固定観念としてあった(オレだけではないはずだっ)
『ミスター味っこ』や『焼きたてジャぱん』が料理マンガをブレークスルーしたように麻雀マンガも何かないかなと思っていた矢先。

美少女プラス麻雀。高校の部活にすることでオヤヂ臭さを消して見せた『咲』。
合宿してみたり、年齢相応の悩みがあったり、対戦さえもスポーツのようだ。

小林立は絵がかわいいね。
FATALIZERも要チェック。
でも麻雀を覚える気にならないのはどうしてだろう。

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9月
28

こどものじかん

こどものじかん 4 (アクションコミックス)

著者/訳者:私屋 カヲル

出版社:双葉社( 2007-09-12 )

コミック ( ページ )


そんなに過激だろうか?
恣意的なシーンはあるがオビの惹句がアオるほど過激ではない。これで過激だと思う編集者って、子供に幻想を持ちすぎてるんじゃなかろうかと心配になる。

主人公の青木教師と小学生りん。
とりあえず青木教師は新任で頼りない。いつもりんを筆頭に生徒(児童か)に振り回されている。まずここがポイント。
学校を舞台とするドラマでは主人公の教師は「愚者」でなくてはならない。人間的に未成熟で、生徒の成長と同時に自身も成長していく、ある意味ビルディングス・ロマン的なところに大人は感情移入する。その証拠に『3年B組金八先生』がシリーズを重ねるごと――坂本金八が「熟練」していくに従って――つまらなくなっていったではないか。

ヒロインのりん、その友達の黒や美々も家族に恵まれず、ことによっては大人でさえシンドイ外的要因によるストレスを受けている。コメディー的な展開にオブラートされているが、3巻あたりからは爆発の兆しがちらほら。青木教師が対外的に立場の弱い彼らの「闇」を理解し、どう昇華させていくのか非常に気になるところ。ラブコメのままでは終われない予感。『高校教師』のようなオチでは救われない状況にあるだけにある意味期待、ある意味心配。

3巻でりんが「自分が子供だ」ということに気づいてしまったのがターニングポイント。子供であることのメリットとデメリット、「年齢」というどうしようもない壁に阻まれて自分が望む大人としての関係が築けないことへのあせり、いらだち。りんのこの葛藤にどう結末をつけるのか、ギャグにはできないわな。

「過激な」「ラブコメ」ではなくクォリティーの高いマンガとしてみたい作品。
この作品が例の「児童ポルノ」にあたるのかどうかはどうぞ、読んでから、判断してください。

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9月
2

リリカルなのはが好き(ほんとはフェイトのほうがすき)

Megami MAGAZINE (メガミマガジン) 2007年 09月号 [雑誌]

出版社:学習研究社( 2007-07-30 )

雑誌 ( ページ )


Megami MAGAZINEの9月号を買いっぱぐれて、Animate TV(送料バカ高)までいった。7&YでもMANGAOH CLUBでも楽天でも品切れ。かろうじてAmazonのマーケットプレースにあったが下敷き欠品。意味ねーじゃん、そんなの。9月号は表紙と下敷きのなのは&フェイトのビキニ姿がメインディッシュなのだ(ってよりそれしかねーよ)。

都築真紀は「リリカルなのは」のおかげでわりと今ではビッグネームっぽいが、ivoryという弱小ソフトハウスの原画を描いていたころが懐かしい(描いてます)。もともとそういう出自のおかげか、この9月号のなのは&フェイトも色っぽい。学研の雑誌でここまでやっていいのかってほど色っぽい(注:Bomb!も学研なんだから全然オッケー、多分)。しかしあれだな。なのはって着やせすんのね。バリアジャケット着用時とかなり違うぞ。

都築の出世作「とらいあんぐるハート」(以下とらハ)シリーズも結構売れたのでivoryを弱小といっていいのかはばかられるところではある。「とらハ」はまだJanisから独立前だが。

「リリカルなのは」も、もともとはとらハの派生物。まあ、こんなに続くとは思ってなかったがね。
当初は設定の凝っている魔法少女ものとして一部コア層にウケるだけかなと思ったのに一挙大ブレイク。
最近は殺伐とした大きいオトモダチ向けのアニメが多いのでたまには「なのは」のようなストレートなものを観て心の洗濯をしようということだろうか。少なくてもオレ的にはそう。

リリカルなのはStrikerS公式サイト
リリカルなのはStrikerS公式サイト

e-animedia.net Megami MAGAZINE 9月号紹介ページ

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4月
15

オタクファッションかファッションオタクか

脱オタクファッションガイド

著者/訳者:久世 トレンド・プロ 晴瀬 ひろき

出版社:オーム社( 2005-10-26 )

単行本 ( 208 ページ )


“Maniacs are fat, wear eyeglasses and are sweaty.”
This is a story of the older generation.(もえたん[新装版]より)

とはいえ、世間一般のイメージはまだまだネガティブだ。
それは自己実現の欲求のレベルが一般人より低いためだろう。逆に興味の対象への要求レベルは高いし、一般人と同じ土俵に立つことが自分自身の矜持を傷つけられるような気さえしたりする。

ちょっとしたベクトルの傾きの変更で、いわゆる「ヲの字」は一般人よりファッショナブルになる素養が大きい。研究熱心で想像力がある。
この本は単純にこのベクトルの変更の手助けをしてくれるものだ。
この本のまま実践するようなオロカ者はいないだろうし、研究のためのとっかかりと思えばよい。

オサレとか自分が着るものに興味を持つことは何も特別なことではない。他人に見せるためと思えばなんとなく負けたような気になるかも知れないが、あくまで自分の気持ちいいものを探す行為だし、ちょっとは一般人のほうへ歩み寄ってみようかなとでも思えればそれでよいのだと思う。

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12月
16

ツンデレの教科書

ゼロの使い魔〈9〉双月の舞踏会 (MF文庫J)

著者/訳者:ヤマグチ ノボル

出版社:メディアファクトリー( 2006-09 )

文庫 ( 262 ページ )


「今度『ツンデレ喫茶』ができたそうだ」
一般ピーポーなら朝っぱらからなに言ってんだコイツ、と思いっきり「ひく」ようなことを隣の席のヤツが神妙に教えてくる。
「メイドカフェは『おかえりなさいませご主人さま』だが、ツンデレ喫茶は『何しにきたの、おにーちゃん』なんだ」
まだ起きて間もない頭では金払ってまで「何しにきた」なんて言われたくねーなー、と思うのが関の山だった。

「ツンデレ」が市民権を得たはじめのころは「アンチ」が結構いた。何がかわいいのかわからないから。言動とウラハラのその心情、たとえば憎まれ口をたたきながら赤面するという不器用さへの愛着をわかりやすく示すものがなかったからだ。

「ツンデレ」を理解しようと思ったら「ゼロの使い魔」シリーズを読めばよい。ヒロインのルイズがすべてを語ってくれる。ルイズってツンデレレベル56くらい?

受験教養レベルもない世界史の知識でもこのシリーズの舞台が中世ヨーロッパのアナグラムになっていることぐらいは理解できる。エピソードを詰め込みすぎるきらいはあるが、テンポよく進み、先の展開が楽しみになるくらいのストーリーではある。ラブコメの常で主人公がやたらモテるのがイマイチ願望充足的でなんだかなーというところか。これは好きずきだが。

アニメはまだ見てないのだが、ルイズよりひそかにシエスタが楽しみだったりする。いやまあメイドさんだし。

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11月
25

おじさんへの「マリみて」のすすめ

マリア様がみてる レディ、GO! (コバルト文庫)

著者/訳者:今野 緒雪

出版社:集英社( 2003-10-31 )

文庫 ( 224 ページ )


忘れがちなことだが「マリア様がみてる」シリーズは小説として面白い。

コバルトシリーズによくある梗概を読まされているような薄っぺらさや、行動の裏づけとしての感情の動きにどうしても合点がいかないというようなことがない。キャラクターがきちんと立っていて感情の動きが丹念に描かれていて好感が持てる。

この『マリア様がみてる―レディ、GO!』は体育祭の話。特に印象的だったのは令と並んで走る由乃をみて祐巳が涙ぐむシーン。祐巳と由乃の友情の深まりを感じさせると同時に「少女小説」であるということを妙に実感した。だってヤロー同士だったらここは泣くところじゃないしさ。
あとは玉入れ(劇中では玉逃げ)のかごを背負った志摩子を「ひなたぼっこする老描」と由乃が評し(言いえて妙!)、果敢に玉を入れに行くシーン。好き勝手いえるのは信頼の証であります。表紙の由乃はやっぱりテンション高いし。

このシリーズを女性同士の擬似恋愛としかとらえられないようならば、それは読み手の想像力欠如でしかないし、表紙に恐れをなして読まないというのはまことにもったいないことだ。
娘との話題づくりでも学生時代への郷愁でもいいさ。タバコひと箱プラスアルファの小銭で買えるんだし、とくに「おじさん」といわれるようになってしまった世代に読んでもらいたい。

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11月
7

ドリームネットPAPA

ドリームネットPAPA (1) (Amie KC (4))

著者/訳者:柴田 亜美

出版社:講談社( 1997-10 )

コミック ( ページ )


柴田亜美はおもしろい。
笑いとペーソスなんぞではなくて、毒を大量に含んだギャグとなんだか知らんが感動が両立してしまう、その存在感に圧倒される。

『ドリームネットPAPA』はゲーム業界にいる父と、離婚した母親が残した天才の赤ん坊(例によって目つき悪し)の話だが『Papa told me』とは違った父子家庭像を見せてくれる。父も息子も互いにわがままを言いあって、なおかつ互いの信頼のきずなが見える。親の従属物としての子供ではなく独立した人格で対等の関係であるのが心地よい。
登場人物はみな当然一癖も二癖もあって、スプラッタマニアの医大生とか笑ってしまう。
毎回その一癖も二癖もある人物の抱える悩みなんかがクローズアップされて、ギャグを折りはさみながらその悩みを解決していくわけだが、弟を失い医学に絶望した教授の話には迂闊にも涙ぐんでしまった。
「こころなんて作らなくていいんだ」
なんてセリフが一エピソードに一つはあり、スラップスティックに分類することができず、いつも本棚のどこに置こうか迷ってしまう本だ。

読むべし。

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10月
30

Papa told me

Papa told me 27 (ヤングユーコミックス)

著者/訳者:榛野 なな恵

出版社:集英社( 2004-01-19 )

コミック ( 202 ページ )


知世の「はとこ」の強くんの家庭環境がこの『Papa told me』全編を端的に表しているのかもしれない。権力志向・上昇志向の家族とそうでない自分。愛している家族との価値観の相克に悩み、理解してくれる人とのひとときの会話に潤う。

逃避としてではなく積極的な肯定として価値観の違いを受け止める。決して自己満足ではなく葛藤さえよしとする自然体。
「北原さんや百合子ちゃんのようなデリカシーのある」
この物語のキーワードはこの知世のセリフがいい切っている。
デリカシー。

気配りというより他人の生き方を尊重する包容力のようなもの。
デリカシーのない人は嫌われるという。価値観の押しつけがこれにあたる。
書評などにあるようにこの『Papa told me』は癒しというより道しるべだ。
より気持ちよく生きていくための。そしてもっと大人になるための――。

ヲタな生活をしているとなにかと周囲との軋轢に疲れ果て、あろうことか2chでなごんだりするのだが、殺伐とした空気が重いと感じるときにはこの一冊。

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