おじさんへの「マリみて」のすすめ
2006年 11月 25日 chrno Posted in 萌える稀覯本 | No Comments »
忘れがちなことだが「マリア様がみてる」シリーズは小説として面白い。
コバルトシリーズによくある梗概を読まされているような薄っぺらさや、行動の裏づけとしての感情の動きにどうしても合点がいかないというようなことがない。キャラクターがきちんと立っていて感情の動きが丹念に描かれていて好感が持てる。
この『マリア様がみてる―レディ、GO!』は体育祭の話。特に印象的だったのは令と並んで走る由乃をみて祐巳が涙ぐむシーン。祐巳と由乃の友情の深まりを感じさせると同時に「少女小説」であるということを妙に実感した。だってヤロー同士だったらここは泣くところじゃないしさ。
あとは玉入れ(劇中では玉逃げ)のかごを背負った志摩子を「ひなたぼっこする老描」と由乃が評し(言いえて妙!)、果敢に玉を入れに行くシーン。好き勝手いえるのは信頼の証であります。表紙の由乃はやっぱりテンション高いし。
このシリーズを女性同士の擬似恋愛としかとらえられないようならば、それは読み手の想像力欠如でしかないし、表紙に恐れをなして読まないというのはまことにもったいないことだ。
娘との話題づくりでも学生時代への郷愁でもいいさ。タバコひと箱プラスアルファの小銭で買えるんだし、とくに「おじさん」といわれるようになってしまった世代に読んでもらいたい。


















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